活き〆すると格段と旨い

活き〆の方法
(豊後水道 四浦半島で資料収集)


活き〆の方法 A
 手玉ですくった大魚を、頭を右に腹を手前にしてスポンジマットに乗せる。 食卓には頭が左、腹が手前になるから、食卓に乗せた際に手かぎ跡が見えると失格。 
※ 活きた魚をスポンジマットに乗せると不思議にも静かになるものである。 
魚体の右側に(上から見て)、目玉とエラの中間三角点に位置する上部より大骨(脊髄)にある延髄部分に向けて手かぎする。
※ 中間に目視される点線の上部に当たる。
ブリなどの青魚の場合、尻尾近くの脊髄にも包丁先を入れて血液を抜くがいい。
※ 魚の尾部を持ち上げて若干S字型に曲げると血液が流出するが、強く曲げると身肉が割れるから要注意。
 真鯛の場合、包丁でエラ下より延髄を切ったり、手かぎした直後には色が白っぽくなるが、やがて出血が止り、赤い鮮明な色が出てくる。(魚仲買人i 氏)鮮魚業者の話では、生け簀や活魚船倉で過度に追い回したり、手玉ですくい揚げてバタバタさせるようなストレスを与えると、体内に蓄積している脂肪分を瞬時に使い果たし、味気無いものとなると言う。
大魚は一匹ずつ、手玉で素早くそっとすくい、スポンジマットに乗せて素早く〆る。これがコツだ。
大きな真鯛が暴れる時には、鯛の腹を掴むとオトナシクなる。これもコツだ。
※ 真鯛は鱗付近にある温度センサーに敏感に反応するとのこと。
真鯛などのエラは刃物であり、棘が刺さると「翌日に残る鈍痛」がするから要注意。
 酸欠で弱った個体は、例え活きていても酸素不足で充分な血液が末梢部分に届いてないから肉質が落ちており、脂肪分が飛んでいる。網漁物はこの典型だ。
活魚店の生け簀の魚は、酸欠や過度のストレスを何度も受けているので落第者だぞ。
 小魚のアジなどの青魚は、包丁でホホやエラ下より延髄を切って、直ぐに水氷に入れるがいい。尚、小アジなどは〆ずに活きた状態で「潮氷」に入れてもいい。氷水は通常は海水と氷でいいが、海水だけの場合は、長時間浸すと目玉が白濁することがある。尚、海水60%、真水40%にすると目玉が白濁することを防げる。 
大魚には棘の他にエラはナイフのように発達しているので、厚手のゴム手の使用は欠かせない。特に真鯛などのエラは刃物であり、素手で触ると切り傷を負う。又、棘が刺さると、翌日まで鈍痛が残るから要注意。
 業者の場合、冷却終了後に発泡スチロール製のトロ箱に並べ、パージしてその上に氷を乗せ打つ。


活き〆の方法 B☆ 究極の活き〆は 延髄通し。  
 鮮魚業者は[神経〆]とも言う、この方法を多用するが、たやすく会得できる技ではない。この処置後に潮氷すれば、12時間は硬直せずに鮮魚状態を保てる。
遊漁者の場合、ヒラメや真鯛などの大きな魚を釣った時、氷を入れたクーラーに入れる前には必ず行なうがいい。
手玉ですくった大魚を、頭を右に腹を手前にしてスポンジマットに乗せる。※ 活きた魚は、スポンジマットに乗せると不思議にも静かになる。
活き〆時の手鉤の傷は小さくしないと無様・・・食卓には頭が左、腹が手前になるから、食卓に乗せた際に手かぎ跡が見えると失格。
 魚を〆た直後に、脊髄内の延髄を破壊すると魚体が締まらずに鮮度の持ち時間が大きく違う。
真鯛の場合は、の如く位置する鼻の下穴(・の部分)からステンレス線を、真鯛の目玉の上部三分の一目安に10cm程度差し込むと、目玉がクルクルと動く位置がある・・・そのまま刺し通すと延髄に達するので、シッポ近くまで届く。ステンレス線が、延髄内に入っておれば魚体が若干痙攣するが、既に死んでいる真鯛には動きは無く、延髄通しをしても効果はない。
尚、ブリなどは眉間に手カギを入れ、脊髄内に通じる穴を開けて、この穴よりステンレス線を差し込むといい。又、逆に尻尾近くに包丁を入れて露出した背骨の中に、ステンレス線を差し込んでもいい。
※ 延髄通しに使用するステンレス線は、二本を絡めた延髄通し用に作られた特殊なステンレス線であり、通常のステンレス線ではありません。
生きた魚を〆た直後に血抜きして、延髄通しする瞬間には「目玉や体を動かして 最後のあがき」をするものだ。

 ブリやヒラマサ、カンパチなどの青魚は暴れて対処しずらい・・・この場合、脳天をゴムハンマーやこん棒で殴って気絶させて、魚体の右側(上から見て)に素早く手鉤を入れ、エラの中(奥)にある幕を手かぎで欠っ切ると大量に出血する・・・尚、その直後、シッポ近くの大骨(脊髄)に包丁を刺し、尻尾を持って魚体を持ち上げて若干湾曲させると血液は完全に抜ける。
 シッポを切り落とすと商品価値は無い。青魚の場合、包丁でエラ下より延髄を切って、直ぐに水氷にいれてもいい。
※ 海水だけの場合は、多過ぎる氷が水温を過度に低下させて目玉が白濁することがある。この場合は水氷は海水60%、真水40%であれば無難。 
 アジやサバ、ハマチなどの青物は、真鯛やアマダイなど色物に比較すると色褪せしにくい。
 大魚のエラはナイフのように発達しているので、ゴム手袋の使用は欠かせない。
 業者の場合、発泡スチロール製のトロ箱に並べ、融けた氷水で魚が変質しないように薄いビニールでパージし、その上に氷を打って低温を保つ。

活き〆はスポンジマット上で行う


活き〆グッズ
津久見魚市場で使用している活き〆用具

役に立たない付録 ・・・潮見表を見る方が確実で早いぞ・・・
干潮時間の計算方法
基本数字    ( 8 )  ( 6 )

旧暦日 X  ( 8 ) ===  ○○○   下一桁 X ( 6 ) == ○○○○

津久見港の場合 
※ 真夏は24分プラスする。 ※ 真冬は48分プラスする。
他の漁港の場合は
※ 潮見表で自港との干満差と夏冬の誤差時分を確認して+−する必要がある。

例題
旧暦真夏の 7日 X 8(基本数字)== 56となる。 ※ 56の 5は、 5時である。
                この下一桁 6 X 6(基本数字)== 36 分となる。
これで出た数字、5時36分に、真夏分24分をプラスする。
5時36分+24分==5時60分  つまり 6時丁度となる。
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